第38章

早希子は何度もスマホを確認し、ようやく時刻が10時を回り、11時になろうかというところまで待った。

ちょうどその頃が、美波の目覚める頃だ。

美波の祖母が言う。

「待ってなさい! 10分もしないうちに、神崎家から“戻ってこい”って電話が来るから」

「もし来なかったら?」

早希子がそう返すと、祖母は首を振った。

「あり得ないわ。せいぜい、電話してくるときに意地張って、ぶすっとした声になるくらい。でも必ずかけてくる」

早希子は待った。待って、待って――昼の12時になっても、神崎家からは何の連絡もない。

じっとしていられなくなり、立ち上がる。

「だめ。私、見に行ってくる!」

「ち...

ログインして続きを読む